はじめに
こんにちは、イメージ・マジックのもあいです。
今回は直近で作業をしていたPHP7.0からPHP7.4への移行作業について、手動での対応ではまった点についての備忘録です。
プロパティの型が指定できることによって・・・
PHP7.4の大きな違いの一つとしてはプロパティの型が明示できるようになったことがあると思いますが、これにより移行作業が思った以上に手間だったという印象がありました。自分が体験した内容を記していきます。
サンプルとして下記コードを用意しました。
<?php
declare(strict_types=1);
class Hoge {
private $prop1;
private string $prop2;
public function getProp1() {
return $this->prop1;
}
public function getProp2():string {
return $this->prop2;
}
}
$a = new Hoge();
var_dump($a->getProp1());
var_dump($a->getProp2());
サンプルとして用意したコードですが、このコードは16行目でエラーとなり実行が止まります。Hogeクラスのプロパティprop2ですが、string型を明示しているため、初期化しないでアクセスすると下記のようなエラーとなります。
PHP Fatal error: Uncaught Error: Typed property Hoge::$prop2 must not be accessed before initialization in /home/moai/sample/test01.php:11
昔からPHPコードを書いていた人間としては、ここまでチェックされるとPHPの簡単なことが簡単なコードで実現できるという手軽さが無くなってきている印象を受けます。Javaのような言語に比べれば全然マシですけれども。それだけPHPが使われており単純なミスを抑止できるように型チェックをするようになっているとも言えます。
上記のエラーですが対応方法はいくつかあって、コンストラクタで初期化する、nullで初期化する、プロパティを参照するところで\Errorをcatchする、といったことができます。さすがに\Errorをcatchはやり過ぎな気もします。nullで初期化するのが妥当な気がします。
最後に
そのほかに、PHPが用意している文字列操作の関数引数にnullが入るとエラーになるという地味に面倒な物もありましたが、null合体演算子を入れれば比較的簡単に解決できますが、使用箇所が多いと地味に面倒でした。